ただの「宣伝本」ではない
わが国に海外のような中古住宅の流通市場が育っていないのは社会的損失である、ということが書いてあります。住宅の代替わりサイクルはイギリスでは141年なのに、日本ではわずか30年。全住宅取引量に占める中古住宅の取引量個数の割合はイギリスでは89%なのに、日本では12%なのだそうです。「それゆえに著者が経営するような建物調査、住宅コンサルタントのプロが必要なのだ」という結論は我田引水ぎみに聞こえるかもしれませんが、論旨が極めてまっとうなので「宣伝本」のいやらしさは感じません。
なるほど・・・
いかに住宅を購入するときは慎重にならなければいけないか教えてもらいました。知らなかったからくりや新築で建てても耐久年数がどのくらいあるかなど買ったら終わりではないということも勉強になりました!
住宅には国民の哲学が必要である
読みやすく、親しみやすい本です。目からうろこの一冊。日本の住宅が、なぜ、新築中心なのか?その他のあまたある、 世間で信じられている、住宅を巡る神話(賃貸か持ち家か、 買い時なのはいつか?町並みの美観が保持されないのは なぜか?土地神話・・・)は、実は、常識でもなんでもなかった。 もっと言えば、間違った観点、哲学の欠如から貧弱に 成り下がって、翻弄される、国民、購買者、販売者。 その間違ったシステムを改めなければ、幸福な家は実現しない。 国民が、家族が、個人が、住宅メーカーや不動産屋が、 信念と哲学と知識をもってすれば、日本の住宅事情の ゆがんだ姿は、かならず改善される。 著者の主張は、理想論的なところはありますが、住まいは、 国民の幸せの礎であると理解した時に、本書は、あるべき姿論 として傾聴に値します。 土地の価値でなく、ちゃんと維持、改修して引き継がれていく 家と流通システム、監査システムができるとき、日本の不動産 事情、不動産の金融事情、買い手も、売り手も、幸福を手にする ことができる、そんな気がしてきました。
講談社
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